🏛️ 時代は今、「小さな政府」へ
を読みました。前出の「大きな政府は国を滅ぼす』と同じ趣旨の本でしたが、よりわかりやすかったです。
目次
- 🏛️ 時代は今、「小さな政府」へ
- 🇺🇸 1. 「トランポノミクス」から始まる繁栄の思想
- 💡 2. ラッファー・カーブ ― 減税が成長を生む法則
- 🕊️ 3. 経済成長こそ「平和」を守る力
- 💰 4. 日本の停滞 ― 原因は「再分配主義」
- 🧭 5. 「小さな政府」― 自由と責任の経済へ
- 🌏 6. 「働くという善」に課税する愚かさ
- ⚖️ 7. 自助努力と信仰的資本主義の融合
- 🏹 8. 知識と信念が世界を変える
- ✨ 9. 結び ― 繁栄は信仰から始まる
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― アーサー・B・ラッファー博士が語る「繁栄の経済学」ダイジェスト ―
🇺🇸 1. 「トランポノミクス」から始まる繁栄の思想
本書は『ザ・リバティ』誌2022年10月号からの連載をもとに大幅加筆された、
経済学者アーサー・B・ラッファー博士(通称“サプライサイド経済学の父”)と
幸福の科学グループによる思想対話である。
両者は、国家の繁栄と自由を守る鍵を「大きな政府ではなく、小さな政府」に見いだす。
タイトルの示す通り、政府支出を拡大しすぎた国は、最終的に衰退するという警鐘が全体を貫く。
💡 2. ラッファー・カーブ ― 減税が成長を生む法則
ラッファー博士の名を世界に知らしめたのが、「ラッファー・カーブ」である。
これは、税率を上げれば税収が増えるとは限らず、
一定点を超えると労働意欲や生産が落ち込み、かえって税収が減るという理論。
かつて博士がナプキンに描いた曲線(スミソニアン博物館蔵)は、
「働く人を罰しない経済」を象徴する図として知られる。
実際、アメリカでは最高税率を引き下げた時期に、高所得層の納税総額シェアが増えた。
減税が経済を活性化し、結果的に税収を増やす──これがラッファー理論の核心である。
🕊️ 3. 経済成長こそ「平和」を守る力
博士は「経済パワーは安全保障の一部」と述べ、
レーガン政権が冷戦に勝利した要因も経済成長政策にあると説く。
大川氏もまた、「自分の国は自分で守る」という信念のもと、
経済の自立なくして国家の独立はないと主張する。
「繁栄は戦争を終わらせる力であり、
日本も民主的資本主義のもとで新たなルネサンスを迎えるべきである。」
💰 4. 日本の停滞 ― 原因は「再分配主義」
OECD諸国の中で賃金が伸び悩む日本。
博士はその原因を「再分配主義」と指摘する。
再分配主義とは、働く人から税を取り、働かない人に給付する政策。
一見公平に見えて、実際には労働意欲を奪い、経済全体を縮小させる。
大川氏はこう警鐘を鳴らす。
「完全な再分配を進めれば、やがて所得はゼロになる。」
つまり、政府が“公平”を徹底するほど、
人々の努力や創造性が失われ、国家は衰退していくのだ。
🧭 5. 「小さな政府」― 自由と責任の経済へ
ラッファー博士はこう語る。
「政府支出はGDPの1割を超えてはならない。」
1930年代以前のアメリカでは政府支出はわずか2〜3%であった。
現在の日本は約40%。この差が国力の差を生み出している。
政府は最小限の役割(国防・司法・警察)に限定し、
市場と個人の自由を最大限に保障すること。
それが“繁栄の循環”を取り戻す唯一の道である。
🌏 6. 「働くという善」に課税する愚かさ
ラッファー博士は問いかける。
「なぜ“働く”という善い行いに課税するのか?」
労働や努力に罰を与える社会では、正直者が損をする。
左派思想が浸透する中で「勤労の価値」が失われつつある今、
博士と大川氏は「労働は神聖な使命である」と強調する。
⚖️ 7. 自助努力と信仰的資本主義の融合
大川氏は、アメリカ建国の精神にある「神の下の自由」と
「自助努力による人生の開拓」を重ね合わせる。
「努力し、成功する人間こそ、神の期待に応える存在である。」
この“信仰的資本主義”の思想は、
依存と分配に傾いた現代社会に対する強いアンチテーゼでもある。
🏹 8. 知識と信念が世界を変える
ラッファー博士は長年の講演活動の中でこう語った。
「私は知識とブリューサー王の剣が象徴する強さを信じている。
それがあれば、世界を変えることができる。」
博士にとって経済学とは、単なる数式ではなく「人間の尊厳と自由の学問」であり、
その信念は大川隆法氏の精神理念と響き合っている。
✨ 9. 結び ― 繁栄は信仰から始まる
訳者である『ザ・リバティ』編集部・長華子氏は、
「人間に神に近づくことの幸福を教える博士の学問に敬意を表する」と記す。
「歴史は、誰かが信念を貫くことで前進する。」
2025年7月、再び「小さな政府」の思想が世界を動かし始めている。
それは単なる経済論ではなく、
自由・責任・信仰・努力によって築かれる“繁栄の哲学” なのだ。
📘 出典
『大きな政府は国を滅ぼす ― トランポノミクス再始動:時代は今、小さな政府』
著:アーサー・B・ラッファー
訳:ザ・リバティ編集部(幸福の科学出版、2025年7月)